• 矯正歯科とは？
• 歯の矯正とは？
• 不正咬合の種類
• 不正咬合のリスクや悩み
• こどもの矯正

悪い歯並びやかみ合わせなどの不正咬合を治療し、歯並びを綺麗にする治療のことを「矯正」といい、差し歯やセラミック、インプラントなどの治療とはまた異なった治療法です。

矯正装置を使って歯に力をかけ続けることで、ゆっくりと自分の歯を動かして行くことができます。定期的に装置を調整することで綺麗に、丁寧に歯を正しい位置に整えてあげることができ、自分の歯を傷つけることもありません。

悪い歯並び・かみ合わせには様々な種類があります。ここでは大きく分けてご紹介していきたいと思います。

• 上顎前突…上の前歯が出ている状態
• 叢生…歯がガタガタになってしまっている状態
• 反対咬合…下の歯が上の歯よりも出ている状態で、中でも前歯が反対咬合になっている状態のことを「受け口（下顎前突）」といいます
• 開咬…上下の前歯がかみ合わない状態
• 過蓋咬合…噛んだ時、下の前歯が見えなくなってしまう状態
• 八重歯…上顎犬歯の低位唇側転位のこと
• 正中の偏位…歯の上下の真ん中がずれている
• 先天欠損…生まれつき大人の歯が足りない

悪い歯並び・かみ合わせには様々なリスクや悩みが出てきてしまうことがあります。

• 見た目が気になりコンプレックスになってしまう
• 虫歯や歯周病になるリスクが上がってしまう
• しゃべりにくい
• 口呼吸になってしまう
• 口を閉じにくい
• 口臭の原因になる
• 歯が摩耗しすぎてしまう
• 顎の関節の負担になる
• ぶつけたりして折れてしまいやすい
• 食べ物を噛みにくい
• 前歯で噛み切れない

まだ成長途中であるお子さんの場合、悪い歯並びやかみ合わせはお顔や口の骨、筋肉の成長などに悪影響を及ぼしてしまうため、適切な時期にしっかりと治療してあげることが大切になってきます。

虫歯や歯周病、事故などで歯を失ってしまった場合にも矯正治療が役立ちます

補綴前矯正として

歯を失ってしまってから治療しないでそのままにしておくと隣の歯が倒れてきたり、対合歯が伸びてきたりなど様々な問題が生じてしまい、「ブリッジ治療のために神経を取らないといけない」「対合歯に強く当たってしまうため変な形の補綴物しか作ることが出来ない」「インプラントを埋入することが出来ない」など、補綴治療を行うことが難しくなってしまいます。その結果、また治療を繰り返さないといけなくなってしまうのです。
このような問題が起こってしまっている場合には矯正治療を行って、まず歯を動かしてあげるといいでしょう。
その後の補綴治療が行えるように歯を動かしてあげることで神経を取らずに最適な形のブリッジを製作できたり、インプラントを埋入出来るようになります。更に矯正治療では伸びてきてしまった対合歯を元の高さに戻してあげることも可能です。
この他にも「受け口だったが事故で上の前歯を失ってしまった」という場合にも矯正治療が役立ちます。そのまま補綴治療をすれば受け口に戻ってしまうので、矯正治療を行って下の歯を正しい位置にしてから上の前歯を作ればかみ合わせも綺麗に整えることが出来ます。

歯周病の治療として

矯正治療は歯周病予防のみならず、歯周病治療の一環としても役立てることが出来ます。歯周病が原因で歯並びがずれてしまっていたとしても、適切な治療を行うことで歯並びを取り戻すことが可能です。
歯周病が悪化すると歯並びのデコボコは大きくなり、歯が前の方に傾くため口元が突出してきます。すると見た目も悪くなり、気持ちが消極的になってしまうのです。
さらに、歯磨きも以前より難しくなったり、唇が閉じにくくなってしまい口呼吸の原因にもなるため、また歯周病は悪化してしまうのです。
歯周病の治療で一番大切なのは正しい歯磨きです。前向きな気持ちでしっかりと歯磨きを行っていくことで歯周病治療は成功に向かっていくのです。「歯並びを綺麗にする」ということを目標にして歯周病治療を行っていけば治療を行うモチベーションにもなるはずです。

歯を失った場所に隣の歯を移動させることも出来る

通常、歯を失った場合はインプラント、ブリッジ、入れ歯のような人工物を使って治療を行いますが、その代わりに自分の歯だけで隙間を埋めることも出来ます。
大臼歯を失ってしまった場合なら、親知らずや後ろの歯を前に移動させて元の歯並びのようにすることが可能ですし、真ん中から4、5番目の歯である小臼歯を失ってしまった場合なら、犬歯を隙間に移動させ八重歯を治すことも出来るのです。
歯並びやお口の中の状態によっては治療後の仕上がりのことを考え、本格矯正をおすすめする場合もあります。患者様ご本人のご希望を考慮しつつ、この先の長い人生のことも見据えた最適だと思える治療方法をご提案させていただきます。お気軽にご相談ください。